小出章二教授・折笠貴寛准教授が「平成29年度日本食品保蔵科学会論文賞」を受賞しました

本コースの小出章二教授・折笠貴寛准教授の研究グループに,日本食品保蔵科学会より,学会誌投稿論文の中で特に優秀な論文の著者であるとして論文賞が贈られました。

受賞論文:
「乾燥米飯の乾燥・保存・吸水に関する含水率予測」

著 者:
小出 章二(岩手大学農学部)
折笠 貴寛(同 上)
小出 冬菜(同 上)
村松 良樹(東京農業大学地域環境学部)
田川 彰男(鹿児島県大隅加工技術研究センター)

内 容:

乾燥米飯(アルファ化米)は保存食・非常食として注目されており,近年はカップライスに代表されるように簡便食としての販路拡大も著しい。

本論文は,炊飯米の乾燥特性や,乾燥米飯の平衡含水率,吸水特性を測定・解析し,米飯の水分(含水率)を予測するモデルを提案した。また食味試験により,乾燥米飯を吸水(水温40℃,30分吸水)後,電子レンジで加熱(500 W,1分加熱)した炊飯米と基準米との間に有意差が無いことを示した。

以上は,乾燥米飯の製造・保存・調理プロセスに資する知見を与えるものであり,乾燥米飯が保存食・簡便食として高品質・長期保存が可能であること,調理後の食味も炊飯米に劣らないことを科学的に示すものであり,今後の普及の礎となることが期待される。