作成者別アーカイブ: 岡田益己

見本園の隣にミレットを播種しました

2015年5月21日

緑肥作物を育てて土壌を改良しようと思います。
先ずは水はけの悪い畑にミレットを播きました。

ところで水田畦畔の植物(アジュガ)が3本なくなりました。
シカがこんなもの食べるか?
シカなら3株だけでなく、他の株も食べたはずです。
おまけにポットの土ごときれいになくなっていました。
心ない動物の仕業か?

動物害

3株の植え穴が残っていました。 いずれもきれいに花が咲いていた株です

畦畔の苗が活着しました

2015年5月11日

4月20日陸前高田市小友の水田畦畔に植えた苗がほぼ活着しました。
植え付け後、ほとんど雨が降らず、大変心配しましたが、今のところ枯れたのは100株中1株だけでした。
元気に枝を伸ばしたり、花を咲かせています。

タイムやアジュガは花が咲いています

タイムやアジュガは花が咲いています

夏イチゴの2段栽培に挑戦

2015年5月7日

田野畑村のSさんが、夏イチゴの2段栽培を始めました。
これがうまくいくと、150坪のハウスに5000株を植え付けられるそうです。
結果が楽しみです。

 下段の品種は“すずあかね”、上段は“なつあかり”


下段の品種は“すずあかね”、上段は“なつあかり”

ライ麦を刈り取りました

2015年5月1日

陸前高田の見本園に植え付けたライ麦を刈り取りました。
この後、佐々木さんに耕起してもらったところ、ライ麦の後だけ深くまで土が軟らかかったという評価で、緑肥の効果を実感したようです。
刈り取った地上部による有機物供給が目的に考えられる緑肥作物ですが、根の役割も重要です。

ライ麦刈り払い_web

イチゴの高設栽培にもみ殻培地の利用が広まっています

2015年4月28日

八戸市で長くイチゴを栽培しているベテラン農家のKさんは、今年から夏どりイチゴにもみ殻培地を使い始めました。これまで20万円かかった培地代が1万円で済んだそうです。秋に開催した田野畑村の夏イチゴ研究会に参加して「もみ殻培地でイチゴを栽培でき、また味が良い」と感じたのが理由です。
大槌町のAさんは、冬春どりイチゴにもみ殻培地を利用しました。現在、紅ほっぺを収穫中です。
もみ殻培地で育てたイチゴの味が天気に左右されにくいと、Aさんは話していました。

今年からもみ殻培地に切り替えたKさんの高設ベッド

今年からもみ殻培地に切り替えたKさんの高設ベッド


Kさんの紅ほっぺ

Kさんの紅ほっぺ

入門者用夏どりイチゴの栽培システム

夏の暑い時期は国内でのイチゴの生産が難しい。このためとくにケーキ用のイチゴが不足して、多くは海外から輸入している。品種や栽培技術が進歩しても、夏の暑さは難敵だ。三陸沿岸の夏の涼しさを利用して夏イチゴを生産できたら、復興にも大きな力となるだろう。宮古の夏の気温(7,8月の平年値)は、亘理(東北一のイチゴ産地)よりも2℃、盛岡よりも1.5℃、札幌よりも0.5℃低い。

北三陸の夏は涼しい

北三陸の夏は涼しい

 

ところが岩手三陸沿岸には、イチゴの産地がないから、栽培の経験者がほとんどいない。そこで、1)四季成り性イチゴ品種と、2)もみ殻培地を利用して、初心者でも簡単に始められる栽培法を開発した。普通のイチゴ(一季成り)は短日植物だから、日が長くなると花が咲かない。夏にイチゴの花を咲かせるには、短日処理などの技術が必要だ。一方、四季成り性イチゴには、日が長くても花を咲かせる性質がある。品質や収量で一季成り品種にやや劣るものの、作りやすいという長所がある。詳しくはこちらを参照されたい。

初心者向けに四季成り性品種と組み合わせた技術がもみ殻培地だ。もみ殻培地は、もみ殻が70~75%、土が25~30%、炭の粉が3%、肥効調節型の被覆肥料からなる培地だ。当初は養液栽培のロックウールの代替として開発され、その後、野菜や花の育苗培土として普及した。詳しくはこちらを参照されたい。

この培地には、1)水はけが良いので、水のやり過ぎで根腐れを起こす心配がない、2)誰が管理してもそれなりに栽培できる(満点は取れないが合格点はとれる)、3)同じ組成で、いろいろな品目に広く使用できる、などの特徴がある。この特長を活かして、イチゴの高設栽培の培地に利用したところ、栽培経験が全くない学生でもそれなりに収穫できた。しかもイチゴの高設栽培に広く使用されるバークに比べて、夏の高温期でも根がしっかり発達した。

図2

培地に冷水を流したときには、バークともみ殻で根の発達に差がないが、冷水を流さないとバークでは根の発達が著しく劣る

 

さらにベッド本体を不織布で作ると、表面から水が蒸発するときに気化熱を奪い、地温が低下する。都合の良いことに、気化冷却の効果は温度が高いときほど大きいから、晴天日の最高地温は下がるが、最低地温には大きな違いがない。曇天や雨天の日も地温はあまり下がらない。暑いときだけ涼しくするというわけだ。先ほど三陸は夏の気温が低いと言ったがこれは30年間の平年値の話。三陸沿岸は年々の気温変動が国内で最も大きな地域の一つだ。やませが吹き込む寒い夏と、最高気温が35℃を超える暑い夏がある。暑さ対策を忘れてはならない。

図4

不織布でベッドを作ると、気温が高いときに地温が下がる

ベッドの幅は15cm、培地の量は1mあたりに15~16リットル。肥効調節型肥料(エコロング)の70日タイプと180日タイプを1m当たり各75g施用する。培地を半分ほどベッドに入れて、肥料を撒き、そこに1mあたり8株のイチゴを植え付ける。4月末に定植し、あとは水をやるだけで夏にイチゴを収穫できる。水やりもタイマーと風呂ポンプを使えば、ほぼ自動で管理できる。当初は1時間に3分の灌水を1日に8回、イチゴが大きくなって培地が乾いてきたら、1時間に4分~5分に灌水量を増やす。

不織布の気化冷却の効果は、試験に供した2品種とも現れたが、とくに暑さに弱いとされる品種「なつあかり」で顕著であった。「なつあかり」では、気化冷却が起こらないプラスチック製のコンテナに比べて、収量が3倍近く増加した。

図3

不織布ベッドで収量が上がる

 

2014年の春から雫石町のTさんと田野畑村のSさんが、この装置を導入して、初めての夏どりイチゴ栽培に取り組んでいます。Tさんは脱サラの新規就農、Sさんは菌床シイタケからの転作です。Tさんのなつあかりは雫石、滝沢、盛岡の洋菓子店で好評を得ています。また町内の産直に出荷すると瞬く間に売り切れの状況です。Sさんは、すずあかねを農協経由で首都圏に出荷しています。2014年の秋から、大槌町のAさんが冬春どりイチゴにもみ殻培地を使い始めました。春に紅ほっぺの収穫が始まりましたが、もみ殻培地のイチゴの味は、天候に左右されにくいと言っています。2015年の春から、八戸市のベテランイチゴ農家Kさんも、夏イチゴのベッドを全面的にもみ殻培地に換えました。安価で作りやすく味が良いのが理由です。

雫石町でなつあかりを栽培するTさん(右)

雫石町でなつあかりを栽培するTさん(右)

Tさんは、もみ殻高設栽培装置でクッキングトマト(すずこま)も栽培

Tさんは、もみ殻高設栽培装置でクッキングトマト(すずこま)も栽培

田野畑村のSさんは、菌床シイタケで使った可動棚を利用して高設栽培

田野畑村のSさんは、菌床シイタケで使った可動棚を利用して高設栽培

大槌町のAさんは、冬春どりイチゴにもみ殻培地を利用

大槌町のAさんは、冬春どりイチゴにもみ殻培地を利用


Kさんの紅ほっぺ

Kさんの紅ほっぺ

島越の気象観測装置を移設

2015年4月24日

田野畑村島越の気象観測場所がかさ上げすることになり、装置を200mほど海側に移設しました。ステイを打ち込むハンマーを忘れてしまい、小さな金槌と大きな石で原始的に打ち込んでいたら、神奈川から測量に来ていた方がハンマーを貸してくれました。お互い出稼ぎどうし、感謝です!

三陸鉄道島越駅が見える場所に移設した観測装置

三陸鉄道島越駅が見える場所に移設した観測装置

ライ麦が大分育ちました

2015年4月21日

冬のあいだ、鹿に食べられたライ麦も、大分大きくなり、穂も見え始めています。秋に肥料を撒いていないので、生育はほどほどです。雨水が溜まるところは、さらに悪いですね。連休頃に刈り取ってすき込み、その後にクッキングトマトとカリフラワーを植えます。

雨水の溜まるライ麦畑

雨水の溜まるライ麦畑

水田の畦畔に花の苗を植えました

2015年4月20日

陸前高田市の小友町で昨年からイネ作りが復活しました。高く積み上げた畦畔は崩れやすく、また除草も大変です。そこでグランドカバーを植える試験を始めました。今年は10種類の花苗を試します。雨の中、ヤンマーのHさんと一緒に植え付けしました。

石ころだらけの法面に苗を植えました

石ころだらけの法面に苗を植えました

夏イチゴの普及を目指して研究会を開きました

2015年1月27日

岩手なつあかり研究会と共催して、1月13日に夏イチゴの集会を開きました。
生産者と洋菓子店との交流が目的でしたが、流通・食品関係、情報通信関係、研究機関からも参加があり、総勢40名ほどの集まりになりました。
生産者からは夏イチゴの生産・販売の現状、洋菓子店からは夏イチゴへの熱い期待が寄せられ、夜の懇親会まで熱心な交流が続きました

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