作成者別アーカイブ: 松嶋 卯月

気象観測機器設置

2013年4月30日

今日の作業は気象観測機器の設置です.前年度設置した物置の南側にポールを立て,温湿度計,日射計,風向風速計,雨量計など各観測機器を取り付けました.これから作付けする野菜たちの生育と気象環境との関係を知るための重要な機器です.生育調査や気象観測を積み重ね,三陸沿岸地域に適した野菜やその作付け方法を明らかにしていこうと考えています.

気象観測機器を設置しました.

気象観測機器を設置しました.

ワイルドに行こう!

2013年4月23日

こんにちは.先日,生物環境科学研究分野で花見バーベキューをしたのですが,そこでクッキングトマトの’なつのこま’を使ったワイルドな料理?が登場!豚トロを焼いているときに岡田さんが 凍ったなつのこまの皮を剥いて,「一緒に焼いてみよう,美味しいぞ」と言い出したのです.そこで,クッキングトマトは凍ったまま豚肉に囲まれて焼かれるこ とに...(写真参照のこと) 焼き上がった豚トロは,トマトソースにくるまれて絶品のおいしさでした.使った調味料は塩だけですが,クッキングトマトに 豊富に含まれるグルタミン酸のためでしょうか?ほどよい味付けです.牛肉にもよく合いました.今年の夏のバーベキューはクッキングトマトが主役になりそう です.

突如,バーベキューの鉄板に投入された冷凍’なつのこま’.できあがった豚トロ焼きは絶品でした.

リンク

本サイトで、もみ殻培地を利用するイチゴの高設栽培を紹介したが、この培地は花や野菜の苗作りにも広く使われ、また隔離ベッドのような栽培方法でいろいろな作物を育てられる。実際、筆者はこの培地をシンビジウムや観葉植物の培土に使って、良好な結果を得ている。世の中でもみ殻培地と呼ばれるものには、生もみ殻、発酵もみ殻、もみ殻くん炭、それら単体あるいは土やピートモスなどとの混合物等、様々な仕様がある。私たちが利用するもみ殻培地の原型は、1980年代後半に東京都農業試験場(当時)にいた小沢聖さん(現、明治大学)がロックウールの代替品として開発したものだ。もみ殻と土を適切な比率で混ぜ、これに養液を供給して、葉菜類でロックウールと同等の生育を得た。生もみ殻の代わりにくん炭を使っても生育は良くならないから、わざわざ手間をかけてくん炭を作る必要はない。

F1

もみ殻培地試験の様子(チンゲンサイ、コマツナ)

もみ殻くん炭(左)は生育ムラが大きい

もみ殻くん炭(左)は生育ムラが大きい

現在のもみ殻培地の仕様は、生もみ殻と土をおおよそ7:3の割合で混合し、これに肥効調節型の肥料と炭を加えたものだ(詳細はこちら)。肥料を培地に加えて、水をやるだけで作物を栽培できるようにした。1)水はけが良く根腐れが起こりにくい、2)水はけが良いわりには水持ちも良い、という特長があるから、灌水の量や頻度をあまり気にせず、一度にざっと灌水すれば、ほとんどの植物を“それなりに”育てられる。“それなりに”とは、植物の種類ごとに調合した専用培土に比べて100点満点は取れないが、誰がどう管理しても70~80点は取れるという意味だ。

この特長を活かして、何百種にものぼる植物の苗の管理をパートさんに任せ、規模拡大に成功したガーデニング用の苗生産者がいる。先の夏どりイチゴを未経験の学生が毎年“それなりに”栽培できるのも、この特長のお陰だ。土の混合割合は20~40%が適正。それより少ないと水持ち、肥料持ちが悪く、それより多いと根腐れが生じやすい。肥料は作物の生育期間や吸収量にあわせて、肥効期間の異なるものを調合するのが良い。夏どりイチゴでは1株当たりの窒素量が2~2.5gになるように、70日タイプと180日タイプを等量混合した。培地の量も、作物の生育期間や繁茂程度で決めれば良い。イチゴなら1株当たり2リットル、トマトだと5~10リットルというところ。ベッドの大きさや材質も適当に工夫すれば良い。根を冷やしたくなかったら通気性のない素材、冷やしたかったら不織布などという具合だ。

さてこの培地を使うと、いろいろと面白い栽培が楽しめる。例えば、水田でトマト栽培とか、屋上にプールを作って菜園など、湛水状態で作物を育てることができる。もみ殻培地では毛管現象が起こらないので、下層に水が溜まっていても、上層まで水浸しにはならない。このため上層の根には常に酸素が供給される。一方、下層の根は水の中か、水面付近の湿った培地内に発達する。一個体の植物の根を二つに分け、一方を湿った土に、他方を乾いた土に植えると、湿った土の根から乾いた土の根に水が、また逆方向に酸素が供給される。この機能がとくに発達する植物(例えば、トマト)であれば、容易に湛水栽培できるというわけだ。

水田トマト栽培

水田トマト栽培

屋上菜園でナスを湛水栽培

屋上菜園でナスを湛水栽培

フラワートーテムポールも簡単に作れる。上から十分に灌水すると、ポールの上から下までほぼ同じような揚水量に維持されるからだ。不織布でエア枕のような構造を作り、それにもみ殻培地を入れて花を育てておくと、タイルの上に運んできて「どこでも花壇」ができあがる。いずれも数日~1週間に1回、たっぷりと灌水すれば良い。

F5

高さ2.3mのフラワートーテムポール

F6

玄関前にある日突然花壇ができる

 

野菜畑のメニュー

2013年4月18日

このページでは,がんちゃんの野菜畑で栽培している野菜(クッキングトマト,カリフラワーなど),野菜畑で行っている土壌改良の方法などのトピックスについて,運営しているスタッフ,専門家が紹介します.

2013年の野菜畑始動にむけて

2013年4月9日

きょうは陸前高田市竹駒町の圃場の事前確認に行ってまいりました.圃場を貸してくださる農家さんと相談し,今年の野菜畑は昨年少し南側に開設することになりました.今年はクッキングトマトの作期を伸ばす試み,去年と引き続きシイタケ菌床による土壌改良の試みを行い,新たに去年より多い種類の野菜を植え,三陸での栽培に向いた野菜を探します.

旧陸前高田駅そばの排水不良の水田も確認してきました.下の写真の通り,すでに水が張っていました.滅多に干上がらないようです.こちらは,もみ殻湛水栽培で野菜畑・花畑にする予定です.

排水不良の水田です.このように常に水が張っています.

排水不良の水田です.このように常に水が張っています.

今年最後の収穫

2012年12月19日

十二月も中旬を過ぎ,陸前高田にも雪が降ってきました.収穫適期になったキャベツから順次収穫されていましたが,本日で最後の収穫です.

陸前高田にも雪が降りました.今日ですべて収穫します.

陸前高田にも雪が降りました.今日ですべて収穫します.

カリフラワーとハクサイはまだ収穫には早いのですが,復旧工事に向けてすべて収穫することにしました.来春は復旧工事後の畑をお借りして野菜畑を続ける予定です.周囲の水田や畑で復旧工事が始まりました.来年には整地された土地に畑を作ることが出来ます.

野菜畑の側でもユンボが作業するようになりました.野菜畑の順番もそろそろかな?

野菜畑の側でもユンボが作業するようになりました.野菜畑の順番もそろそろかな?

寒くなってきました

2012年12月10日

12月になり,さすが沿岸の陸前高田も寒くなってきました.ハクサイ,カリフラワーも凍えそうです.今年は播種,定植した時期が遅かったのでカリフラワーはまだ大きくなっていません.キャベツは半分はすでに収穫されています.あまり野菜の植えられていない少し寂しい冬の畑になってきました.もう春が待ち遠しいですね.

カリフラワーの様子です.中に小さな花蕾が隠れています.

カリフラワーの様子です.中に小さな花蕾が隠れています.

大変だ,水浸し!!

2012年11月12日

秋雨の日々が続き野菜畑は水没寸前になってしまいました.震災以来,瓦礫を撤去したのみなので低いところに水が溜まりやすいのかもしれません.この冬に行われる復旧工事によって水が溜まらなくなればよいですが.水たまりの中ですが,生育調査中です.根腐れが心配ですね.

畝間はすっかり水たまりです.そんな中で生育調査をしています.

畝間はすっかり水たまりです.そんな中で生育調査をしています.

雨に濡れていますが,みずみずしくて美味しそうなキャベツとハクサイです.

キャベツハクサイ